さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
「ごめんよ。学習能力がないよね。
この前それで失敗したばかりなのに」
ソリャンの両手がレイラから離れると、力なくだらんと下を向く。
「違います!私が悪いんです」
自分たちを罰するどころか、あくまで助けようとしてくれるソリャンに対して
自分が取った行動が自分で信じられない。
レイラの胸は罪悪感ではちきれそうになった。
涙目になったレイラを下から覗き込むように、ソリャンは顔を傾けた。
金の髪が、ぱらりと額にかかる。
「なんだかレイラが誰かに取られちゃいそうで、不安になるんだ。
レイラは、私が嫌い?」
「えっ。そんなこと・・・」
ないです、と言う言葉が続かない。
嫌いではないはずなのに。
「じゃあ、私とのこと、真剣に考えて欲しいな。
ただのレイラとして。
だめかな?」