さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~

のちに、この細面の愛くるしい少女が、国の命運を握ることになるなど、

この時は誰も予想だにしなかった。


しかし、レイラのたどるべき道は、

すでに荒波に飲み込まれ、その先に頼る岸辺は見当たらない。


その海へ彼女がたった一人、小さな小船で漕ぎ出す時刻は、

すでに明日の朝に迫っていた。



(つづく)




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