さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~

『自分の身分を明かす。

あやまる。

カマラが驚く。

でも、受け入れてくれる。

自分が抱いた好意を順を追って説明する。

感激したカマラが涙を流す。

めでたし、めでたし』


一晩考えた絶対に失敗しないはずの作戦なのに、

どうも旗色が悪い。



・・ええと、ほら!

女性は褒めるとうれしいんだって。なんだっけ?

頼もしくて素敵です、じゃなくて、たくましくて格好いいです、でもなくて。



練習したのは、きれいな髪です、だったのだが、

頭の中が真っ白になったユーリの口をついたのは、単純な一言だった。


「俺と結婚してくれる?」


< 317 / 366 >

この作品をシェア

pagetop