さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
『自分の身分を明かす。
あやまる。
カマラが驚く。
でも、受け入れてくれる。
自分が抱いた好意を順を追って説明する。
感激したカマラが涙を流す。
めでたし、めでたし』
一晩考えた絶対に失敗しないはずの作戦なのに、
どうも旗色が悪い。
・・ええと、ほら!
女性は褒めるとうれしいんだって。なんだっけ?
頼もしくて素敵です、じゃなくて、たくましくて格好いいです、でもなくて。
練習したのは、きれいな髪です、だったのだが、
頭の中が真っ白になったユーリの口をついたのは、単純な一言だった。
「俺と結婚してくれる?」