milkTea【短編集Ⅱ】


終点に着き
一番最後にバスを降りる
彼の姿はもういない

≪ミルクティーって…ちょっと甘いかもなぁ…≫

彼もミルクティーが苦手だったんだ
だからこの前バスの中に
ペットボトルを置いていったのか…
そう納得すると
スッキリした気持ちになり
ミルクティーのフタを開ける

ミルクティーは甘い香りを漂わせる
私は一口飲んだ

「やっぱり甘い」

そう呟くけどほころんでしまう
私はミルクティーの温かさと
その香りを楽しんだ



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