【短】偽りのチョコ
「暇そうだなぁ…午後の授業はどうしたんだよ」
聞きたくない声が頭上からして、あたしはゆっくりと顔をあげた
勇汰があからさまに不機嫌な顔をして、テーブルの上にある五万をじっと見つめていた
「俺様の金…なんでこの女に渡してんだよ」
「あんたが昨日、車を蹴ったから。その修理代を渡したの」
「あんな安い車、壊れて当然だろ。壊してくださいと言わんばかりに、あそこに停めてあったんだ。俺様に感謝してもらいたいくらいだよ」
制服姿の勇汰が、どすっとあたしの隣に座ると、ポケットに手を突っ込んだ
「あんたねえ…性格ねじ曲がりすぎ」
「エッチなしで大金を稼ごうとしてるイチゴに言われたくねえよ」
ま…その通りだけど
でもあんたのほうが、あたしよりねじ曲がってるわよ
ぐにぁって、感じ?
もうねじ曲がりすぎて、どこがどう絡んでるんだかわかんないくらい、性格が歪んでるよ、こいつ
「イチゴ、五万はしまえ」
「はあ? だから…」
「俺様が払えばいいんだろ。おい、そこの女、車の所有者の連絡先を教えろ。俺様が直々に処理をしてやる」
「はあ…」
モモが不思議そうな顔をした
「さっさとしろ」
勇汰が、不機嫌な声で急かすとモモが急いで携帯をとり出した
携帯番号をモモが読み上げると、勇汰は何もメモらずに「わかった」と呟いた
「え? 紙にメモらないの?」
「はあ? 必要ねえよ。頭で覚えたんだから。何のための脳みそだよ」
「は?」
「一度聞けば、忘れねえよ」
すごい…なんて頭してんのよ、こいつ
聞きたくない声が頭上からして、あたしはゆっくりと顔をあげた
勇汰があからさまに不機嫌な顔をして、テーブルの上にある五万をじっと見つめていた
「俺様の金…なんでこの女に渡してんだよ」
「あんたが昨日、車を蹴ったから。その修理代を渡したの」
「あんな安い車、壊れて当然だろ。壊してくださいと言わんばかりに、あそこに停めてあったんだ。俺様に感謝してもらいたいくらいだよ」
制服姿の勇汰が、どすっとあたしの隣に座ると、ポケットに手を突っ込んだ
「あんたねえ…性格ねじ曲がりすぎ」
「エッチなしで大金を稼ごうとしてるイチゴに言われたくねえよ」
ま…その通りだけど
でもあんたのほうが、あたしよりねじ曲がってるわよ
ぐにぁって、感じ?
もうねじ曲がりすぎて、どこがどう絡んでるんだかわかんないくらい、性格が歪んでるよ、こいつ
「イチゴ、五万はしまえ」
「はあ? だから…」
「俺様が払えばいいんだろ。おい、そこの女、車の所有者の連絡先を教えろ。俺様が直々に処理をしてやる」
「はあ…」
モモが不思議そうな顔をした
「さっさとしろ」
勇汰が、不機嫌な声で急かすとモモが急いで携帯をとり出した
携帯番号をモモが読み上げると、勇汰は何もメモらずに「わかった」と呟いた
「え? 紙にメモらないの?」
「はあ? 必要ねえよ。頭で覚えたんだから。何のための脳みそだよ」
「は?」
「一度聞けば、忘れねえよ」
すごい…なんて頭してんのよ、こいつ