【短】偽りのチョコ
何が面白いのかって突っ込まれても、よくわかんないけど
ちょっとしたことが面白いんだ
「マジ、どうしよー」
あたしはテーブルに顔を伏せると、オレンジと茶のメッシュの髪を掻き毟った
「ねえねえ、あのお坊ちゃま高校の誰か一人にコクるってのはどう?
モモが、二階の窓から見える高校生の集団を指でさした
あたしとミカンが窓に顔を押し付けて、マックの横を通る男子高生をじっと見つめた
「あー、あいつらなら金持ってるよ! めちゃお坊ちゃまな人しかいけない高校だよ」
ミカンが楽しそうにクスクスと笑った
「うちの学校に近い男子高だっけ? 同年代はどうかと思うよー」
「若いのがいいって言ったのは、イチゴじゃん」
モモが『あはは』とあたしの顔を指でさして大笑いした
「まあ…そうだけど。あっ! 朝の電車が一緒になるくそ真面目そうなヤツがいた! 同じ制服だよ。よしっ、明日…コクる」
あたしは拳を握って、力強く頷いた
「マジ、良かったじゃん。これで、金欠から脱出だねえ~」
モモがにっこりと笑う
「明後日がバレンタインだし、チョコでも買って、渡せば?」
ミカンが窓を眺めながら提案してくれる
「そうする!」
金欠な日々から、解放される
そう思うだけで、あたしの心は晴れやかになった
ちょっとしたことが面白いんだ
「マジ、どうしよー」
あたしはテーブルに顔を伏せると、オレンジと茶のメッシュの髪を掻き毟った
「ねえねえ、あのお坊ちゃま高校の誰か一人にコクるってのはどう?
モモが、二階の窓から見える高校生の集団を指でさした
あたしとミカンが窓に顔を押し付けて、マックの横を通る男子高生をじっと見つめた
「あー、あいつらなら金持ってるよ! めちゃお坊ちゃまな人しかいけない高校だよ」
ミカンが楽しそうにクスクスと笑った
「うちの学校に近い男子高だっけ? 同年代はどうかと思うよー」
「若いのがいいって言ったのは、イチゴじゃん」
モモが『あはは』とあたしの顔を指でさして大笑いした
「まあ…そうだけど。あっ! 朝の電車が一緒になるくそ真面目そうなヤツがいた! 同じ制服だよ。よしっ、明日…コクる」
あたしは拳を握って、力強く頷いた
「マジ、良かったじゃん。これで、金欠から脱出だねえ~」
モモがにっこりと笑う
「明後日がバレンタインだし、チョコでも買って、渡せば?」
ミカンが窓を眺めながら提案してくれる
「そうする!」
金欠な日々から、解放される
そう思うだけで、あたしの心は晴れやかになった