世界征服プライマー!!
その力の集まる光を見たロキスは、直感でヤバイと感じた。
「撃ちますよ〜♪死なないで下さいね〜!!」
「冗談じゃない!!
そんな恐ろしいもの撃たせてたまるか!!」
ロキスは撃たれる直前、地面に右手を力強く振り下ろし力を使う。
その瞬間、
ナナは大きな結界に閉じ込められた。
「あれれ?」
現状に驚いたナナは溜めていた力を消滅させ結界に触れる。
「これで撃てないだろ」
まだ少し警戒しているロキスは柱から離れずナナに言う。
ナナは結界に閉じ込められた事に腹を立てて、何度も銃を打つ。
しかし、結界は傷一つつかず破壊できない。
「レセル様〜閉じ込められちゃいました!!」
半泣きでナナが訴えると、レセルは本を閉じて立ち上がる。
「もう良いよ。彼の力は、だいたい
分かったからテスト終了」
「分かったって…どんな風にだよ?」
たった1回しか魔法は使っていないのに理解できる訳がない。
そう思いながら聞くロキスに、レセルは腕を組んで答える。
「殺気を感じ取る事ができる察知能力、
全ての攻撃を避ける瞬発力に優れてる」
「まるで逃げ足の速いトカゲですよね〜」
「こらっ!何だ!その例えは!!」
聞き捨てならない事を言われたので、結界を解き足早に近づきながらロキスは反論する。
その姿を見たナナは片方の頬を膨らませ逆ギレした。