【KK2】 お化け団地
雨の日の急患
その日は朝から雨が降っていた。
バケツをひっくり返したように……と言う表現がピッタリなほどの土砂降りだった。
窓に当たる雨は滝のように伝って下に流れていった。
こういう日は大抵、うるさいくらいにホットラインが鳴る。
なのに、外の雨とは対照的なほど今日はえらく静かで……
これから、嵐が来るんじゃないかと、不安が頭をよぎった。
ほんの少し後に、その不安は現実のものとなった。