【KK2】 お化け団地






「そ、それで吉沢さんはどうしたの?」






口が震えて上手く言葉が出なかった。






「私は……親戚の家を転々と。この年になって、ようやく幸せを掴めるかと思ったら……」






彼女はそこで口を閉ざしてしまった。






幸せを掴める?






「それって……結婚とか?」






俺のその言葉に、彼女は悲しそうに微笑んだ。








「私は幸せになれないように出来てるのかな?」






とても悲しい一言だった。










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