【KK2】 お化け団地
忙しく動く看護師の後ろ姿を見ながら俺は立ち上がり、処置室を後にした。
向かった先は外科。
吉沢 ユウコの手術が気になった。
腕の時計に目をやると、AM6:00を指していた。
「おぅ、金森」
途中で声を掛けられ振り返ると、そこには同期で外科の医師が立っていた。
「さっき俺んトコから女性患者が運ばれただろ?どうなった?」
俺はそいつの手術着を掴み矢継ぎ早に質問をした。
「無事手術は終わったよ。途中ヤバかったけどな。何だ、知り合いか?今、ICUにいるよ」
俺は答えを聞くや否や、そいつから手を離しICUへと走った。