ひとりじゃねぇんだ[KK2]
案の定手当たり次第にとっ捕まえて

「浩ちゃん速すぎるよ〜」

とほとんどのヤツは、あっさり俺になびいて媚びてきた。

「俺が速いっちゃなくてお前が遅いっちゃろ?捕まりとぉなかったら速く走ればいいだけやん」

そんな俺の声に反応したのは裕太

「ようしっ絶対、絶対に浩ちゃんに勝っちゃあけんね」

負けず嫌いの裕太だけが俺と真っ正面から張り合う事を宣言した。

普通のガキなら…全員まとめて手下にしたいなら思わずムッとするだろうが

「俺に勝てる思いよぉとや」

口調は挑発的だったが口元は弛んでいた。
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