ひとりじゃねぇんだ[KK2]
中学になったら…さすがにガキみたいなんで鬼ごっこなんてやる気無かったけど…

「浩ちゃんと裕ちゃんの鬼ごっこはウチの団地の名物やけんな」

所詮大人は他力本願

真っ昼間から酒飲みたいんで大義名分が欲しいだけなんだ。

それをやっちまう俺達って…つくづくお人好しやな〜と思う。

もっともお互いの成長とともにスピードが上がった分小回りがきかなくなってごちゃごちゃした団地内の鬼ごっこは、もはや障害物競争となり俺達の純粋な思いに反してきた。

「もうここじゃ無理やな〜」

自分の成長を自覚した時、現実ってものを知った。
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