【実話】だだ漏れ日記
だがキューピッドさまは、
そんなささやかな希望を
ブチ壊す。
 
 
出てくる言葉は、
 
『二十歳までに迎に行く』

『絶対に許さない』
 
などなど、
後ろ向き極まり無いもの
ばかりを指し示した。
 
 
 
 
しかし、
時折文字を間違うなどの
お茶目な一面も見せ、
 
恐怖と絶望と笑いが入り乱れた、
カオスな空気が
その場を支配したのだった。
 
 
 
 
だが、
いくらキューピッドさまが
文字を間違えても、
口に出して笑うことは許されない。
 
 
私達の命は
キューピッドさまが
握っているのだ。
 
 
キューピッドさまの
機嫌を損ねないように
感情を押し殺し、
 
押し殺せなかった部分が
滲み出て苦笑いに。
 
 
この涙は、絶望の涙なのか、
それとも笑いの涙なのか…。
 
 
< 157 / 167 >

この作品をシェア

pagetop