【実話】だだ漏れ日記
このままではラチが開かない。
 
 
仕方なく私達は、
少し距離がある位置から
状況を説明した。
 
 
遠くからだったので
理解してくれたのか確証はないが、
説明を終えると、
タカシくんは
私達のそばに来てくれた。
 
 
『助かった』
誰もがそう思った瞬間、
タカシくんはおもむろに、
無言のまま友人の手に
何かを握らせたのだ。
 
 
手を開いてみると、
そこには何故か
 
 
 
 
お菓子が一つ。
 
 
 
 
皆あっけにとられていると、
その間にタカシくんは
自転車にまたがり、
 
 
 
 
全速力で走り出していた。
 
 
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