【短】Reverse×Chocolate
佐伯くんと付き合うようになってから、紗弥は前より、あたしの恋愛のことを気にするようになった。
たぶん、紗弥は今、すごく幸せなんだと思う。
優しい紗弥のことだから
"亜希にも幸せを感じてほしい"
なんて思ってるんだろう。
「…あげる人がいないからね」
苦笑いを零したあたしに、切なげに瞳を揺らす紗弥。
"かける言葉が見つからない"って感じかな。
「それより、バレンタインデーは会えるの?」
「へっ?」
突然話しを変えたあたしに、紗弥は間抜けな顔をする。
「今年、日曜日でしょ?」