見えない君に届け
『紫音はいつからギターやってんの?』
「小5から。」
それから龍はいろいろ質問してきた。
学校、家族、友達・・・。そんな、聞いても全然おもしろくないだろう話を嬉しそうに聞いていた。
そんな世間話をしているうちに、家に着いた。
龍はなんでこんな無愛想な歌だけが取り柄の自分にかまうのだろうか。
『紫音、また明日も歌う?』
「うん。」
『よかった。じゃあ、あしたも絶対行くから。』
「毎日来てどんだけ暇なの。
ちゃんと学校行ってんの?」
『・・・っ!
行ってるよ!!!
俺だって真面目なんだからな!』