ハニードハニー

◇◇◇


「今日も遅刻したんだね」

「あ……寝坊しちゃいまして……」


 生徒会室に来ると遅刻届けを生徒会長に渡して判子をもらう。


「雛ちゃんは相変わらず人気ものだね」

「さっきの歓声は生徒会長に向けての……」

「『生徒会長』って呼ぶのダメって言ったよね?」

「あっ……」


 自分が言ったことにハッとして口を押さえる。

 彼は私に笑いかけると、生徒会室の窓を開けた。

 心地よい風が吹いてきた。

 彼の髪が揺れる。
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