ハニードハニー
「……」

「……」


 無言。

 私の手だけが何も掴むことなく、空中を掠める。

 えーと、こういう時ってどうすればいいんだろう。


「そうだよね。私のことなんか知らないよね。それに神谷さんはアメリカで活動してたんだから尚更だよね」


 ははは、と乾いた笑いをし、差し出していた手を自分の頭に持っていく。

 彼女の表情に変化はなく、口を開く素振りもなかった。

 ……黙っているだけなのにとても絵になる。

 ハーフのような顔立ちでどこか触れてはいけないような雰囲気を持っている。

 目は光によってキラキラと輝いていて髪は綺麗なブロンド。

 ミステリアスって言葉が一番あっていると思う。
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