ハニードハニー
 気が付いたら朝になっていた。

 あれから2、3本見たのだけれど寝落ちしてたみたいだ。

 …よし、今日こそは神谷さんと仲良くなるんだ。

 私に対して無関心な態度をとる彼女だけれど、一度だけ、いつもと違う視線を投げかけられたことがある。

 それは私のレコーディング中に来た時。

 あの時の視線はなぜかいつもとは違う、少しそわそわする視線だった。

 熱い視線ともいうのかな。

 鏡を見る。

 スカートの長さOK。

 ネクタイの位置OK。

 どこにでもいる女子高生。

 歌手をしているってこと以外はね。
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