ハニードハニー
「私、神谷さんのこと日本に帰国してくるまで知らなかった。周りのみんなは知ってたみたいだけど。それくらい神谷さんは有名人だったんでしょ、アメリカでその若さでスターになるくらいだもん」


　なぜだか分からないけど、今まで心に刺さってた鋭い棘が抜けたような感覚になった。


「柏木さんから神谷さんのアメリカで活動していた時の雑誌やDVDを借りて観たよ。同年代とは思えないオーラにすごくスター性を感じた。きらきら輝いていた」


　HINAとYUURI。

　私たちはきっと似た者同士だ。


「はじめは何となく仲良くなりたいと思ってたけどそれを観て確信したんだ。YUURIと一緒に仕事をしたいって」


　彼女の眼を見てそう言った。

　今の彼女の眼はいつもとは違って少し感情的になっているように感じる。
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