あの日に帰りたい
満月に照らされて、とても夜とは思えないほど明るい道をどうしようもない話をしながら、私と俊ちゃんは近所の酒屋まで歩いた。 二人は用心深くあたりを見回しながら、タバコのマイルドセブンを自販機で買い、続けて、缶ビールを二本買った。そして海で他愛もない話をしながら、ビールを飲み、タバコを吸った。
「そろそろ帰るか。」私はそう言って立ち上がった。そして海岸から私の家に向かう道に出たとき、ライトが一つ、猛スピードで近づいてきた。
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