あの日に帰りたい
少し難しいことを考えたら、頭が痛くなってきた。Hの家を出た私は、海辺に行きたくなり、若い私よりも先に自宅に向かった、自分の部屋からウォークマンを探しだし、大好きなサザンのテープを入れて、海へと向かった。
海は潮が引いて、静かだった。もうすぐ私の好きな夕暮れ時だ。秋の気配が漂い始めた海辺には人影はなかった。
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