闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
翌朝、まばゆい光で目覚めると、同じベッドの隣にルキアが座っていた。
「やっぱりここで寝たの?! 」
私は飛び起きて布団を抱き抱えた。
そんな私に反応もせず、ルキアはどこか一点をじっと見つめていた。
「おはよう。 どうしたの? 」
私が心配そうに声を掛けると、彼はこっちを見て優しく微笑んだ。
何、今の顔、なんかすごく可愛かった。
こんな表情をする事も、俺様な態度を取ることも私しか知らないと思うと、胸が締め付けられるような気持ちになった。
胸の奥から込み上げてくる、この感情は何だろう。
私がそっとルキアの腕に触れても、彼は何も言わずにじっと窓の外を見つめてた。
「もしかして、ずっと起きてたの? 」
「大したことじゃない 」
そう答えるルキアを見て、なぜか急に不安に襲われて、私は彼の腕にぎゅっとしがみついた。