闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
そして、この人。
ゆっくり右側を向くと、ルキアと視線がぶつかった。
サラサラのグレーの前髪から見え隠れするクールな眼差し。
陶器のように透き通った白い肌。
改めて近くで拝見すると、美しすぎて眩しい。
「さっきから、なに人の顔じろじろ見てんだよ 」
そしてこの俺様口調!
学校ではそんな事言わない寡黙な王子のくせに、このギャップが昨日から私をおかしくさせている。
なんてバカなことを妄想しているうちに、学校の駐車場に着いた。
すると、何処から湧いて現れたのか分からないが、すごい人だかりが出来てきた。
な、何コレ。
車から降りると、4人はすぐに女子生徒たちに囲まれた。
すっご、まるで芸能人を追うパパラッチだ。