闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
「これ以上は、あなたが知らなくてもいい事よ。 事件と関連があるのか、証とは何を意味するのか知りたいのなら、自分で調べるのね 」
そう言うと、三上先生は再び手を動かし始めた。
いろいろ一気に聞きすぎて、頭がごちゃごちゃしてる。
「先生、その、彼らは……一部の部族の人たちは、幸せに暮らしているんでしょうか 」
何故か、私はそんなことを問いかけていた。
「それは、本人たちにしか分からない事ね。 まあ、まず彼らに出会える事はないけれど 」
「どうしてですか? 」
「人目を避けて生活しているからよ。村へは決して降りて来ない。人間を恨んでいるから。さあ、もう教室へ行きなさい 」
その時、前のドアからエドマンド先生が入って来た。
私は、目を合わせないように足早に職員室を立ち去った。