闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~

「私は怖くない。 リンダやその仲間が、例えどんな部族でも 」



彼女はきっと、あの伝説にある狼の子孫だ。


獣のように喉を鳴らしてうなり、獣のような目で睨む。



かつて狼に育てられた、狼少女のように。



私がそっと体を離すと、彼女の目は涙で赤くなっていた。



「信じられるか! 」



そう吐き捨てると、彼女は森の奥へと消えていった。



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