闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
「さっき、仲間に知らせた。 みんな協力してくれるはずだ 」
ダークの仲間って、狼部族の子孫なのかな。
みんな森に住んでるのかな。
「何?」と言うように首を傾けられ、じっと見つめていた事にハッと気付く。
急いで顔を振ると、顔を赤らめた。
見とれてたみたいで恥ずかしい。
「そういえば、返してもらえるかの。 わしの落とし物 」
モーガンは思い出したように、目を丸めながら私を見た。
何の話か心当たりがなくて、私は首を傾げた。
「あれじゃよ。 ほれ、持っておるじゃろ? 」
そう言って、口をモゴモゴさせると、また人差し指をクイッと曲げた。
右のポケットに違和感がすると思ったら、何やらゴソゴソと動いている。