闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
モーガンが人差し指をピンと伸ばすと、それを徐々に天井へと上げていく。
すると、何かキラキラした物がポケットの中から上がって来た。
それは、顔の前に輝きを放ちながら浮かび上がると、操られるようにモーガンの手の中に収まった。
あれは、エドマンドに返すつもりだったペンダントだ。
「三上先生のだったんですね 」
「ほほ、まだ先生か。うん、よいよい 」
そう満足そうに笑みを浮かべながら、何やらブツブツと呪文のような言葉を話している。
すると、ペンダントがより輝きを放ち、水晶のような小瓶が大きく膨らみを増して親指ほどの大きさになった。
その中にある空洞に、何か液体が湧き出てきた。
「命の水か…… 」