闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
さよならプリンス
どれくらい眠っていたのだろう。
真っ暗な闇の世界に、突然光が差し込んだように激しい眩しさが私を襲った。
飛んで起き上がると、見覚えのある部屋のベッドの上にいた。
私は生きてるの?
「痛っ…… 」
頭や胸に鈍い痛みが走る。
よく覚えてないけれど、なんだかとても長い夢を見ていたようだった。
ここは懐かしく感じる自分の部屋だ。
ルキアたちは、大丈夫だったのかな。
切なさが溢れながらも、心地よい温もりと柔らかい感触が蘇る。
何だろう……胸がいっぱいで言葉が出ないこの感覚。