闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~

誰かがそう叫んだ途端、教室は再びさっきの静けさに戻った。


私はキョロキョロとして、首を傾げた。


何なの?


優希の前に、少し化粧の濃い女の子が立った。


クラスでも目立つような綺麗な感じの子。



「こんなよそ者と喋るなんて、いい度胸じゃん 」



その彼女は流し目でこっちを睨んできた。


なんだコイツ。



「あんたさ、ウザイんだよね。 早く消えてくれない? それに、ルキアに付きまとうのもやめて 」


「別にそんなつもりじゃ…… 」


「あんたの意見なんて聞いてない。 この疫病神が 」



そう吐き捨てると、彼女たちは教室を出ていった。


< 23 / 224 >

この作品をシェア

pagetop