闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
いきなり何なのよ。
これがいわゆる転校生イビりってやつですか。
「誰、あれ 」
「芦屋奏(あしやかなで)。 気にしなくていいよ 」
気にしなくてって、明らか気にしないといけない存在だと思うけど。
ふと視線に気付くと、周りの生徒が白い目で私を見ていた。
どうしてみんな、そんな冷たい目で私を見てるんだろう。
「ここに転校生が来るの、初めてなんだ。 この白城村に他の土地から人が越して来るなんてないから 」
「そんなわけないじゃん! 知らないだけでいっぱいいるよ 」
馬鹿馬鹿しくて笑っちゃう。