闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
食堂の中へ入ってすぐのテーブルにドサッと本を置いた。
「ふー、重かった。 こんな本どんなけ渡すのよ 」
肩をドンドンと叩くと、ふと視線の先に優希が座っているのが見えた。
「おーい」とこちらを見て手を振っている。
私は本を持ってそそくさと奥へ進んだ。
「いいの? 」
といいつつ、返事を書く前に優希の前に本を積む。
「いいよね 」
「う、うん…… 」
優希の隣にいる2人が、微妙な面持ちで小さく返事をした。