闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~

私は絆創膏をもらうために保健室へ行くと、養護の先生が優しく綿球でオキシドールを塗ってくれた。


ちょっと沁みて痛い。


最後に先生が絆創膏を貼ってくれた。



「これでOK。もう少しで唇が切れるところだったね。なんでこんな所怪我したの? 」


「引っかかれたんです。 すごく凶暴なメス野良猫に 」



先生は「大変だったねー」と、笑いながら何やら書類を集めている。



「職員室行くから、これだけ書いておいてね 」



そうバインダーに挟まれた紙を渡された。


今日の日付と名前、利用理由を記録する箇所がある。


私はカチカチとシャーペンのシンを出して記入を始めた。



「何してるの? 」



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