闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
金縛りにあっているかのような感覚に襲われた。
まるで、体が支配されているかのように動けない。
「大丈夫? 」
そうニヤリと笑いながら、ケイトは貼ったばかりの絆創膏を剥がした。
「何するの 」
「ヤバい、我慢出来ないかも…… 」
えっえぇっ?!
首筋に柔らかい感触が押し寄せてきて、動けない私はぎゅっと目を閉じた。
「な、何してるの…… 」
声に力が入らなくて、弱々しい声を出すのがやっとだった。
心臓が破裂しそうなくらい早くなっている。
首筋を伝って、口元にケイトの唇が近付いて来た。
吐息が近くて、頭が回らなくなってきた。