闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~

そんなある日の放課後、いつものように丘へと続く階段へ足を踏み出した時、ふとある光景が目に入った。


学校の駐車場に停まる黒い車に、エドマンド先生が乗り込むのが見えた。


続いてルキア3兄弟が乗り込んだのを見て、私は足を止めた。



車は学校の敷地を出ると、人気のなさそうな奥の細い道へと入っていった。



「あんな方に道があったんだ 」



私の足が無意識にそっちへ進む。



どれくらい歩いたか分からないが、ようやく先程の小道が見えてきた。


草木の枝を避けながら、奥へと進んで行く。


そこは舗装されているとは言い難い道で、けれど確かに道はあって、葉をかき分けながらしばらくして広い道へと出た。



「ここって...... 」



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