闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~

もしかして、引いてる?


今、地味にストーカー宣言してる気がしてきた。


お屋敷を見て興奮して気が大きくなってたけど、どうしよう。



「前言ったこと覚えてる? 」



ルキアは伏し目がちにそう呟くと、目線を上げて遠い目で空を見つめた。



「この土地から出てけ? それとも関わるな......かな 」


「そう 」


全然その忠告にそぐわない行動してると思ったかな。


私は気まずそうに引きつりながら口角を上げた。



その言葉の意味が分からなくて、あまり考えないようにしてたんだけど。


今日のでさらに、ルキアを知りたいと思ってしまった。



「私やっぱり、よく分からなくて。 もっとルキアのこと...... 」


「前言撤回 」



そう真っ直ぐに見つめられ、私は言おうとした言葉を思わず飲み込んだ。


なんて綺麗な目で見るんだろう。



「これからは俺のそばにいろ 」


「は、はい? 」



どうゆう状況でそうなったの?


冗談で言っている顔には見えないけど、全然意味が分からない。



「あ、あの? 急にどうしたの? どうゆうこと...... 」



「こうゆう事 」




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