闇のプリンス ~ヴァンパイアと純血の戦士~
そんな抵抗の言葉も虚しく、ヒョイっと抱き上げられて、軽々と階段を上がり私は部屋に連れ込まれた。
そのままベッドに降ろされて、暴れようとするが簡単に押し倒されてしまった。
な、なんなのこの状況!
思考が回らなくて、私の頭はのぼせ上がっていた。
「ちょっ、す、ストップーっ! 」
「なんだよ 」
そんな冷静に真顔で言わないでよ。
「俺の部屋じゃだめ? 」
「そ、そうゆう事じゃなくて…… 」
「じゃあどうゆう事だよ 」
ルキアは平然とした態度で淡々と話しているけど、私はすでにパニック状態。
「お前さ…… 」
「と、とにかくダメ! まだ早いってゆうか、まだ心の準備がないというか、とにかく……! 」
テンパり過ぎて、自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。
段々とルキアの顔が近いてきて、私は思わず目をぎゅっと瞑った。