男子ですけど、何か?
第一章
「じゃあ、よろしくね♪」
……母さん。
なんでそんなに軽いんだ。
突然、海外へ転勤することになった父さん。
父さん大好きな母さんは勿論……
「私も行くわ♪」
そんな中、俺は勿論……
「は?やだ。こっちに残る」
と返しましたとさ。
目の前で手を振る2人を見て、思わず溜息を吐く。
ガチャン
取り敢えず
……シャワーでも浴びよう。
黒に近い、焦げ茶色の短い髪を乾かしながら、俺は本日、2度目の溜息を吐く。
まぁ、しょうがないか…と思い、2階に上がり、自分の部屋で仕度を始めた。