Forever*きみとの未来
どのくらい格闘していたのだろう


必死だったがゆえに
あっという間に思えたが


まだどことなく幼い少年は確実に体力を消耗していた

疲れ果てた彼は救急隊員が到着した頃には


ただただ泣きじゃくっていた


ジュンダイはほっと安堵のため息を漏らし彼を救急隊員に引き渡した


周りの人垣からはわっと
拍手と歓声があがった


ジュンダイは救急車に乗り込む彼に


「沖縄の言葉でな、《命(ぬち)どぅ宝》ってのがあるんやけどな

君もいつか深い意味が解るで。

せやからな何があったかはしらんが生きる事を諦めたり辞めようとするのだけはあかんッツ!!!

今日のことを勇気に変えてまた明日から頑張るんやで」


ジュンダイは少年の瞳をみながら真っすぐにそう言葉を送った


周りからはまた再びあたたかい拍手がわきおこった
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