強さ、時々弱さ
「鳥居さん……
ちょっと」
「はい……!?」
看護婦さんに呼ばれて
外にでると
親密な顔で言われた。
「南野さんね…
記憶喪失なの。
それも精神的なもの。」
「精神的な?
どうして………」
「南野さんのお兄さん
警察に捕まったらしくて…
それで南野さん、
極度なストレスによって
記憶喪失になってしまった
見たいなの……
何か知ってる?」
「え…………」
そこで俺は初めて
章哉さんが
捕まったことを知った。