花よりも美しく
忍の手を借りて、月子は起き上がる
「着替えを」
「あ、はい」
慌てて、月子は寝室を出ていった
2人きりになると、忍は呆れたようなため息をついた
「彼女に関わるな」
「自分のだから?」
理生の反論に、忍が睨み付ける
「彼女は望んで僕と結婚したわけじゃない。あまり、混乱させないでやってくれ」
「なら、無理に抱く必要もないんじゃないかな?」
「・・・・・・世継ぎは必要だ。彼女が園村を出ていく日が来ても、世継ぎがいなければ、意味がない」