花よりも美しく


後味の悪さを残して、忍は月子の部屋を出ていった


「・・・・・・・・・???」


月子は呼び止めることも出来ず、静かに閉まる扉を見つめていた






月子の母親は、自分が病弱だということをあまり気にしていない性格と言える

良い意味で、姉は母に似ている、と言える


「姉と、会いに行ったこと、ないんですか?」


静かに走る車の後部座席で、月子は忍を見ることなく聞いてみた


「・・・・・・あぁ」


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