花よりも美しく
「いや・・・・・・」
僕は、笑うと言うことが苦手だ
母が亡くなり、園村の家に来てから、陰口も、嫌味も当たり前のように感じていた
だから、自分が傷つかないために
自分が苦しい思いをしないために
感情を制御するようになっていた
そんな自分の傍らで、花のように儚く笑う月子
君が笑うのなら・・・
それでいい
いつか、ちゃんと笑えるようになったら
その時は、僕は一番最初に、彼女に何を伝えよう・・・?