花よりも美しく


目の前に次々と運び込まれる、高価で華やかな着物たち

赤に青に、橙色

様々な色と、様々な柄

こんなにも、目の前に高価な着物があると、目眩すらしてくる


「さぁ、まずはどれをあわせてみましょうか?」

「い、一番安いのでいいです」


月子の言葉に、栞がおかしそうに笑う


「遠慮しなくてもいいんですよ?月子様に一番似合うものを選びましょう?」


遠慮ではなく、紛れもない本心だったのだが・・・


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