花よりも美しく
栞は構わず、近くにある着物を手にとる
「この柄は、派手すぎますね。色合いはいいのだけど・・・。これに近い反物があったはず・・・」
「あ、あの・・・?」
「良い着物がなければ、反物から作っても良いとのことですよ?ここに揃えたものも、一級品ですが、高いから良い、というわけではないと思うでしょう?」
栞の笑顔は、とても綺麗で、とても怖くなる
何故だろう?
(作り物、みたいだからかな・・・?)