花よりも美しく


危険な台詞を残して、忍は部屋を出ていってしまった


「あ、う・・・」


動けなくて、月子は困惑したまま忍を見送った






帰りの車の中、月子は忍に無理を承知で頼んで見ることにした


「実家、に寄っても・・・?」

「・・・・・・僕は行かない」

「すみません・・・」

「僕は行かないだけで、君に行くなとは言ってない」


忍の言葉に、落ちかけた気持ちが元に戻る


「行っても、いいんです?」


< 206 / 361 >

この作品をシェア

pagetop