花よりも美しく


頷く忍に、月子は心からの笑顔を返す


「ありがとうございます」

「いや・・・」


月子から顔を逸らして、忍は流れる景色に意識を集中させた






実家に帰れば、以前と同じ、全く人の気配がしない

中へ入れば、やっぱり父はいなかった


「お姉ちゃんの部屋・・・」


とは言え、用があるのは姉の部屋

真っ直ぐに、姉・麗子の部屋へと向かう


「・・・・・・・・・・・・」


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