花よりも美しく


「亡くなった・・・?誰が・・・?」

「──────君の、お母さんが、亡くなった」


告げられる言葉が、平静を奪う

確かめるように、頭の中で繰り返す


「嘘・・・ですよね?」

「こんなこと、嘘で言うわけないだろう?病院へ行こう」


動こうとしない月子の腕を掴み、急ぎ足で離れから出ていく





携帯の電源を入れれば、いくつも電話がかかって来ている

その中には、父親からの電話もある


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