花よりも美しく


悲しげな珠子に、月子は戸惑う

なんと声をかけていいのか・・・


「あ、ごめんなさいね。・・・忍と、向日葵が咲く場所へ行ったのでしょう?」

「は、はい。一葉さんのお墓が・・・」


戸惑いながら、月子は答える


「あそこはね、一葉さんと柊一朗が出会った場所なのよ。・・・あの場所にお墓を作ったのは、柊一朗の優しさなのかしら・・・?」

「・・・おばあ様?」


今までにない、暗い表情の珠子


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