花よりも美しく
この世の終わりのような顔で、理生が弱い笑いを溢す
「ホントに、最低だ・・・」
「私は、誰も恨んだりなんてしてません」
呟く理生の声より大きく、強い声で、月子が話し出した
「原因が姉でも、なんでも・・・。選んだのは私。そして、これから選ぶのも・・・・・・私」
「月子、ちゃん・・・?」
悲しげな、寂しげな
複雑そうな顔の月子を、理生が心配そうに見つめる
「いえ、違いますね。私はもう、決めたんです」